無料古紙回収後のリサイクルまでの流れ

無料の古紙回収はいくつかのプロセスを経て行われており、リサイクルされて新たな商品となります。まず、企業や工場、店舗などから出た古紙は、リサイクル業者によって回収されます。こうした古紙回収は無料でされており、他の通常のゴミとは違って古紙を持って行ってもらうのに費用はかかりません。大量に古紙が出るオフィスや工場などは、業者が毎日のように巡回して持って行ってくれるケースもあります。ゴミは結構場所を取ることもあり、スペースの邪魔になってしまいますので、定期的に来て回収するというサービスはとても助かるものです。また、ほとんどのリサイクル業者は、工場への持ち込みも受け付けているため、いつでも溜まった古紙を持って行くことができます。

こうして無料で古紙回収が行われたことによって、リサイクル業者のもとに大量の紙類が集められることになります。業者ではまず専用の機械を用いて、ビニールなどでできているひもを取り除きます。機械では完全に取れないものもありますので、作業員が手作業で他のゴミや不純物を見つけて取り除いていきます。こうして、それぞれの紙質ごとに分別されていき、不純物のない状態となります。その後、紙質ごとに運びやすいように立方体に圧縮と成形がなされます。まとめられた紙のブロックは梱包されて、運搬されていくのを待つことになります。

運搬用トラックに満載できるほどの量になったら、トラックに運び込んで製紙メーカーに運んでいきます。製紙メーカーは日本国内だけでなく海外のメーカーもあり、紙質や量によって分けられて出荷されることになります。製紙メーカーでは、無料古紙回収によって集められた古紙を溶剤やマシンにかけて、しっかりと溶かしてしまいます。パルプ上になった古紙は、漂白されたり特殊なプロセスをかけたりして、最終的な商品になるために紙に合った加工をしていきます。いろいろな再生紙の種類がありますが、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどは代表的です。また、オフィスで使われるコピー用紙などにも一定の割合で古紙が含まれることもあります。

リサイクル業者は基本的に古紙回収を無料で行っていますが、それはこの製紙メーカーに古紙を売るという取引によって収益を得られるからです。古紙は製紙メーカーにとっては貴重な資源もしくは材料となり、運ばれてきた古紙を買い取って利用しています。このように、無料で行われている古紙回収はしっかりとしたビジネスモデルによって成り立っていて、エコ活動を支えることができているのです。